『2020年 笑顔3月号』人生100時代の働き方と年金
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2006年4月にオープンした「ねんきん相談カフェ」が今月末で閉店することとなりました。最後に、人生100年時代を見据え、これからの年金制度の方向性を展望していきます。
横山 節子さんは14年前にオープンしたときから毎月きてくださり、ありがとうございます。
節子 閉店は残念ですが、この機会に今後の年金制度の方向性をお聞きしたいと思います。
横山 次の改正の方向性は人生100年時代を見据えて、2つの大きな柱に基づいて検討されています。その柱は「多様な就労を年金制度に反映する被用者保険の拡大」と「就労期間の延伸による年金水準の確保・充実」です。
節子 パートの適用拡大はイメージが湧きますが、2つ目はどういうことですか?
横山 65歳以降も厚生年金に加入する場合は、年金額を毎年改定する仕組みの導入や、年金を受け始める年齢を75歳まで遅らせた場合は、84%増額になる見直しです。
節子 65歳以降もパートで社会保険に加入した場合は、年金額を増やす選択肢が増えますね。
横山 今はパート先で社会保険に加入していないのですか?
節子 労働時間と日数がフルタイムの4分の3未満なので対象外なんです。大きな会社だと週20時間以上で加入対象でしたよね?
横山 今は、4分の3基準を満たす加入者が501人以上の企業等で週20時間以上等の要件を満たすと社会保険の加入対象ですが、これを拡大する方向です。
節子 私は自営の仕事とパートのどちらも続けたいと思っています。
横山 節子さんのような働き方でどう変わるか、改正の方向性と合わせて話をしましょう。これが最
後になりますが、またどこかで店を再開したら、ぜひいらしてくださいね。